機能原理
広告インサイトは、キーワードの1~3ページ目の広告(SP「Sponsored Products」広告型キーワードのみ対象、SB広告「スポンサーブランド広告」・SD広告「スポンサーディスプレイ広告」は対象外)からリスティングの広告キャンペーン、広告グループ、検索ワードを逆引きリサーチして、競合商品の広告構成を推測し、競合の広告キャンペーンを調査する機能です。
この機能は、リスティングを対象として、広告キャンペーン、広告グループ、検索ワードの階層結果を表示します。ASINの任意のバリエーションを入力して得られる結果は、リスティング全体の構成であり、同じリスティングの異なるバリエーションでも結果は同じということになります。
一般的に、この図のように、1つの商品は複数のキャンペーンに対応し、1つのキャンペーンは1つ以上の広告グループに対応します。
広告マッチタイプ
広告インサイトの機能を紹介する前に、キーワードに基づいて広告のマッチタイプを確認しましょう。広告インサイトから取得した広告グループとその検索キーワードをより明確に比較し、競合商品の広告キーワード配置を素早く判断できます。
・自動広告
自動広告は、キーワードを設定する必要がなく、リスティングに関する知識をもとにAmazonの広告システムが自動的に出稿するため、最大数のキーワードを「実行」することが可能です。
・マニュアル広告
マニュアル広告は自分でキーワードを設定する必要があり、Amazonの広告システムは、設定されたキーワードに従って広告を出します。
広告タイプ分析
では、具体的なASINで対応する広告構成を分解してみましょう。このASIN(B07SL2X217)を例にしてリサーチをクリックすると、この商品とそのすべてのバリエーションに対して、6つの最近のキャンペーンと9つの広告グループが、デフォルトで現在から過去の順に表示されます。
複数のバリエーションが広告グループに配置されている場合、セラースプライトシステムはバリエーションを1つのグループに分割しますので、Amazonセラーセントラルよりも広告グループの数が多くなります。同じ色の広告グループは同じキャンペーンに属します。これらの丸い点は異なる時間帯の広告個数を示しており、点をクリックすると具体的な検索ワードの詳細が表示されます。
検索ワードの詳細には、広告の検索ワード、キーワードが検索されたときに表示されたASIN、キーワードのSP広告ランキング、自然ランキングなどのデータが含まれています。
次に、広告キャンペーンをどのように展開したかを具体的に見てみましょう。
広告グループ 1:
まずは、この広告グループ(紫色の点の広告グループ)をチェックします。この丸い点の大きさがかなり変動するということは、検索ワードの数もかなり変動するということであり、具体的な検索ワードの数は、点にマウスを乗せると確認することができます。
キーワード数の大きな変動は、一般に、自動広告、または手動広告のフレーズマッチ・部分マッチに起因すると考えられます。
この時間帯の点をクリックして、その中の検索キーワードを見てみると、基本的に“トイレットリバッグ”を語源とする検索キーワードの集合体であることがわかります。
ルートワードのトイレットリバッグが分割されておらず順番も乱れていないこと、すべてのキーワードが最初と最後に追加されていること、途中に単語が挿入されていないこと、スペルミスの検索語が含まれていることから、この広告は“トイレットリバッグ”を広告ワードとしてマニュアル広告、フレーズマッチであることがわかります。
広告グループ2、5:
この2つの広告グループは同じ広告キャンペーンの一部であり、同じ広告グループの下に配置された2つの異なるバリエーションで、同じ配置条件とマッチングで2つの広告グループとして表示されます。円の変動が非常に大きく、自動または手動広告の部分マッチである可能性が高いと推測されます。
検索キーワードはより分散しており、明確なルーツや規則性は無く、また自動広告と思われる自社ブランド語“バッグスマート”とともに表示されます。検索キーワードからメイクアップバッグやトイレッタリバッグに関係するものが多く、自動広告のクロースマッチに近いと推測されます。
青い色の広告グループは、この時間帯の検索キーワードをクリックすると検索商品と特に無関係なキーワードが出ており規則性は少なく、他のブランド用語が出現しています。従って、この広告グループは自動広告ブロードマッチであることと推定されます。
1つのサイクルの検索キーワードを見て、特に確信が持てない場合は、検索キーワードの数が多い他のサイクルをクリックし、これらを組み合わせて判断することができます。この広告グループをもう一度見てみましょう。
ここでも無関係なキーワードが多数出現しており、自動広告のブロードマッチであることを検証し、検索キーワードの数から判断して、このグループには低予算で運用されていると考えられます。
広告グループ3:
灰色の広告グループの検索キーワードは商品との関連性が高いが、ワードとの間に特にパターンはないため、現在複数の広告ワードの完全一致広告であることを考えられます。
広告グループ8、9:
広告グループ8と広告グループ9も同じキャンペーンの一部で、円の変動が非常に大きく、自動または手動広告の部分マッチである可能性が高いです。
検索キーワードはより分散しており、明確なルーツや規則性はなく、また、自動広告と思われる自社ブランド語「bagsmart」とともに表示されます。検索キーワードから、メイクアップバッグやトイレタリーバッグに関連するものが多く、自動広告のクロースマッチに近いと推測されます。
📢 スキル
また、1つのスキルを紹介いたします。もしキーワードの数が多く、パターンを一目で確認できない場合は、検索ワード詳細の左上にある「エクスポート」ボタンをクリックすると、キーワードをEXCEL表にエクスポートして、並べ替えて表示することが可能です。
また、「コピー」ボタンをクリックすると、すべてのキーワードを「キーワードマイニング-キーワードを一括分析」にコピーして、頻度の高いワードを取得することができます。
まとめ
最後に検索キーワードから広告用語とマッチタイプを推測するルールをまとめておきましょう。
ルールはこの図のようになります。もちろん、この推測するルールはキーワードの法則と個人の広告経験に基づいての推測で、必ずしも明確な結果を得ることができるわけではありません。実際の状況を具体的な分析に基づいて判断する必要があります。
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